スーパーエキセントリック読書ブログ!

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幸せになる秘密

今回は趣向を変えて「恋とセックスで幸せになる秘密」を読んでみた。


本書は「恋」と「愛」の違いについて語られる。「恋する」とは「相手を求め、自分のものにしたがる」こと、恋とは「欲望」だと言う。それに対し「愛する」ということは「相手を認める」ことだとはっきり区別していた。こうした二分法が単純すぎると思いながら読み進めると自分に対する思いも「ナルシシズム」と「自己肯定」に区別し、ナルシシズムが「自分への恋」だとすれば、自己肯定は「自分への愛」だと考えるとわかりやすいでしょうと説明する。


これだけでもう「恋」と「ナルシシズム」がやや否定的に考えられていると見当がつくが、著者は当然なことに恋と愛の、両方の感情があるから「恋愛」だと言い、ナルシシズムについても完全にゼロの人は「生きがい」がなくなってしまい、きっと生きていくことができませんと語る。


読者として、異性との関係に悩む、特に若い女性をターゲットにしているのは、そのタイトルや表紙、また帯の言葉(大きく「なぜか恋愛がうまくいかない女性へ」、小さく「自分を愛せるようになる7つの方法」とある)からも分かるが、「恋愛論」として男でも、また若くなくても読むことができる。異性にかぎらず、人を人と関係づけさせる欠如の意識を著者は「心の穴」という言葉でカバーするが、その心の穴のかたちは一人一人、ちがいますと言うことを忘れない。あなたが「自己肯定できるようになるために、するべきこと」は恋人の存在を使って心の穴をふさごうとすることではなくて、まず「自分の心の穴のかたちを、ちゃんと知ること」ですというあたりが恋愛論としての本書の眼目だろうか。


AV監督ならではの分かりやすい表現での説明 自己肯定しきれる人はいないけど、ありのままの自分の性質(長所短所は紙一重)を認めて生きやすくなろう 経験的にできたくせなどの心の穴をふさぐことはできるが形を変えることはできる 自分を相手にしてくれない人に魅力を感じるのは自分を変えたい、高みにいきたいと思っているから、でもそれはありのままでないから無理が出てくる。自分を馬鹿にしていると、自分を相手してくれる人のことまで馬鹿にする。自分を大切にしたり他人から愛されるのではなく愛すことを考えよう。


皆さんも気になった方は手に取ってみてはいかがだろうか?


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