【億を稼ぐ人の習慣】をネタバレしない程度にレビューしてみた
このブログを始めてから昨年、イチオシの本が出た。
「中野祐治氏」の処女作の【億を稼ぐ人の考え方】だ。
この本は3万部以上売れ、海外でも売られているという。
そんな作者の2冊目の本【億を稼ぐ人の習慣】が出ていたので買ってみた。
億を稼ぐという大風呂敷を広げたようなワードがこの作者は好きなようだが、期待してページをめくろう。
最初に飛び込んできた言葉は、「悪魔と手を組む」という一文。
少し邪悪な感じだが、これは何なのかと言うと、悔しさや嫉妬、恥ずかしい思いなど一般的には悪のエネルギーと言われるものを使うということだ。
個人的に、確かにと思ったのは「善」・「悪」は極性が違うだけでエネルギーとしてみたら強い力を持っているという中野さんの解釈だ。
実際、前著の【億を稼ぐ人の考え方】の冒頭に、中野さんの生い立ちが書いてあり、とても貧乏で恥ずかしい思いをしたと書かれている。
この「悪」の力をどのように使うのかは、ぜひ読んで確認してほしい。
そして人生は思い通りになると書いてある。
「今まで思い通りになったこともあれば、そうじゃない時もあったぞ?」と思いながらページをめくったが、思い通りになった時は思い通りになる原因が、そしてそうならなかった時にはそうならない原因があることがわかった。
それには潜在意識を使うと書いてある。
この部分を読んで、何でも叶えられるじゃないか!と思ったと同時に恐いとも感じた。
そして子育てにおいて、子供のことを思って行動していたことが、実は逆効果なこともわかった。
この本に、もっと早く出会えばよかったと思う。
第2の習慣、自分に「催眠術」をかける
「夢を100個書き出してみよう、そしたら全て叶うから。」
そうメンターに言われ、半信半疑ながらも著者は書き出したそうだ。
結果として、24歳で望んだ夢は29歳でそのほとんどが叶ったという。
それはなぜか。
人間の脳の特性を理解し、最大限活用したからだ。
脳というのは、パラレルコンピューターで、いくつもの検索を同時進行で行うとのこと。
つまり、100個効果的な質問をすると、その答えを全て導き出してくれるのだ。
そのカギとなるのが、質問の仕方だ。
”どうしたらできるか”に焦点を当てると、脳は様々なアイデアを提案してくれる。
夢を叶えようとフル稼働してくれるのだ。
夢を叶えやすくするには2つのポイントがある。
1)過去形か現在進行形で書く
2)紙に書いたリストを毎日持ち歩き、叶ったことを想像してニヤニヤすること。
既に叶っている状態を潜在意識に刷り込ませる。
そうすると現状との違いに違和感を感じるようになり、潜在意識がなんとか叶えようと動いてくれるんだそう。
脳ってすごいな。
ここで思い出したのが、2012年ロンドン五輪、ボクシング・ミドル級にて48年ぶりの金メダリストを獲得した村田諒太選手。
完了形の夢を書き出すことで、実際に夢をかなえたというエピソードを聞いたことがある。
オリンピックの2年前から村田選手の奥さんは、
「オリンピックで金メダルをとりました。ありがとうございます。」
と自宅の冷蔵庫に貼っていたそうだ。
そのころの村田選手はまだ国際大会を優勝することがなかった状態。
この『完了形』で書かれた貼り紙をみると、自然に金メダルがとれるように思えるようになったそうで、実際にそれを叶えた。
脳に催眠術をかけるのだ。
最高の未来を思い描いて。
そんな自分でかけた自己暗示で自分の未来が好転するなんて最高じゃないか。
第3の習慣は「セルフイメージを高める」だ。
この章は潜在意識は変化を嫌うという事から話がはじまる。
その性質を理解し、3つの事を意識することが大事だと書かれている。
その3つの事とは
・「小さく」「ゆっくり」「丁寧に」行動する
・目標やチャレンジを近しい人に言わない
・信頼できるメンターをつくる
になる。
成功者はこれらの行動を意識し、目標設定・達成していると著者は述べている。
しかし、これらを実践しても成果が出ない人もいると著者は言う。
それは今のセルフイメージが自分の望むセルフイメージでないからだ!!
今現在で思っているセルフイメージ以上の成果は出ない!!
セルフイメージを上げていく必要がある。
セルフイメージを上げる最も効率的な方法として書かれているのが、付き合う人を変えるということだ。
環境が良く居心地が悪いところに身を置くことで当たり前が変わり、セルフイメージが上がる。
あなたのステージを引き上げてくれる人の言葉を聞き、あなたのステージを引き上げてくれる人から影響を受けることをお勧めされている。
このことは前作【億を稼ぐ人の考え方】にも記載があった。
アドバイスは理想の結果を出している人からのみ聞け、表現こそ少し異なったが同じ意味と私は捉えた。
第4の習慣は、「お金の原理を知る」だ。
「世の中に役立つことをやっていれば、お金はあとからついてくる」
「ワクワクすることをやっていれば、成功する」
という言葉を一度は聞いたことがあるかもしれない。
著者も、この言葉には大賛成と話す。
しかし、自己正当化が同時にできてしまうことや、現実逃避ができてしまうため
「世の中に役立つことをしていれば…」
「ワクワクすることをしていれば…」
を都合の良い言葉として使ってはいけない。
私自身もこの言葉を使って怠けることがあったが、だからこそ起きた事実をどう解釈するかが大切だと気付かされた。
人生楽しいことばかりが起きるわけではない。
うまくいかないとき、困難なことが起きたときこそ、どう面白がれるか、どう楽しめるのかが大事と著者は語る。
そのためにもお金を稼ぐことに対する「苦手」を取り除き、お金を好きになることから始める事が、素直に自分と向き合いながら人生の選択肢を増やしていくことに繋るのだそうだ。
物心両面で豊かな人は、若々しく信頼残高がある。
自身の欲求の質を変えながら一度きりの人生、思いっきり志事(しごと)をしていきたい。
自分と現状を変えたい方は、読んでみてはいかがだろうか。
第5の習慣、最後は「幸福になる習慣」だ。
「幸福になる習慣なんてあったら既に実施してるだろ…」と思ったそこのあなた。
読んでみたらわかるが、やってそうでやってないことばかり書いてある。
私も実際そうだった。
著者である中野さんが言うには、「幸福とは、ひとつの心の状態」だと言う。
そして「あなたには、幸福を選ぶ自由がある」とも。
著者がホームステイに行ったときのステイ先の主人は、「楽しくやるのは私の習慣だ」と語っていたという。
意図を持って繰り返し言い聞かされた思考は、潜在意識に浸透し、習慣となる。
この繰り返される思考が不安や諦めなどのネガティブな思考だった場合、それが習慣となり、思考しているものをすべて引き寄せ、不幸な人生を送ることになると中野さんは語っている。
といっても「思考を意図を持って変えるなんて…」と思ったが、意図を持ってポジティブな思考に変えていくための習慣が数多く載っていた。
そしてそのどれもが、特別難しいことはない、比較的簡単なことだ。
著者はあとがきにて
自分を変えれば、現実が変わります。
あなたの心の中での会話を変えてください。
と書かれている。
自分と現状を変えたい方は、読んでみてはいかがだろうか。